【置き配】荷物が盗まれた時の対応は?経験者が語る!
近年、再配達削減の対策として広がっている「置き配」。不在時でも荷物を受け取れるという利便性が評価され、導入する家庭や企業が急増しています。しかし、その便利さの裏には「盗難リスク」という大きな課題が潜んでおり、決して無視できない問題です。本記事では、実際に盗難被害に遭った方の体験談を交えながら、万が一の時に取るべき対応手順と、あらかじめできる予防策を網羅的にご紹介します。

置き配の盗難が増えている背景
・宅配需要の増加により、在宅中でも玄関先に置かれるケースが増え、荷物が外部から見えやすくなる傾向が強まる
・東京都消費生活総合センターの発表によると、2023年には都内で368件の置き配盗難に関する相談が寄せられており、全国規模で見るとさらに多くの件数が発生していると考えられます
・SNSや掲示板サイトなどを通じて被害の共有が急増し、地域ごとに対策や警戒が強まる動きも出てきています
▶ 参考:東京都消費生活総合センター「置き配に関する相談」 https://www.shouhiseikatu.metro.tokyo.lg.jp/anzen/hikiyose/2306okihai.html
実際の被害例と当事者の声
ケース1:高額フィギュアが盗まれた
30代男性:Amazonで購入した10万円以上の限定フィギュアが、配達完了通知が届いたにもかかわらず、帰宅すると荷物が見当たらない。玄関に置かれた証拠として写真はあったが、現物はどこにもなかった。「被害届を出しても、追跡は難しいとのこと。せっかくの趣味が台無しになった」と語る。
ケース2:玄関前から堂々と持ち去られる
40代主婦:平日の夕方、買い物から帰宅した際、置いてあるはずの食品宅配が見当たらなかった。翌日、近所の防犯カメラに若い男性が袋を持ち去る姿が映っていた。「置き配の便利さに慣れて油断していた」と悔やむ声も。
ケース3:複数回の被害で防犯対策を決意
一人暮らしの会社員:短期間で2度の盗難被害に遭い、被害額は合計で約3万円に。以降は宅配ボックスと簡易センサーライト、防犯カメラを導入。「もっと早く対策しておけばよかった」と反省を込めて語る。
荷物が盗まれた時の対応フロー
① 配送業者・販売元に速やかに連絡
▶ 対策:証拠をすぐ保存・連絡先を事前に控える
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配達完了通知メールやアプリのスクショを保存しておく
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配達時の写真(置き配証明)も保存
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Amazon、楽天などの注文履歴ページにすぐアクセスできるようブックマークしておく
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配送業者(ヤマト・佐川・日本郵便)の問い合わせページを事前にメモしておく

証拠保存と連絡先の準備。配達通知や置き配時の写真はすぐに保存し、Amazonや楽天の注文履歴ページにはすぐアクセスできるようブックマークしておく。
ヤマト運輸・佐川急便・日本郵便などの問い合わせ先もあらかじめ控えておくと対応がスムーズです。
② 警察へ被害届を提出
▶ 対策:提出時に必要な証拠を揃える
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注文内容・配送完了時間の記録
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配達完了写真、防犯カメラ映像(あれば)
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発生日時、状況のメモ(簡潔にまとめておくと届出がスムーズ)
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地元警察署・交番の連絡先と場所を事前に確認しておく

提出時に必要な証拠を揃えておく。注文内容や配達完了時間、防犯カメラ映像や配達時の写真があれば保存し、発生日時や状況は簡潔にメモしておくとスムーズです。
あらかじめ最寄りの警察署や交番の場所と連絡先も確認しておきましょう。
③ 補償・保険の確認と申請
▶ 対策:補償の有無を事前に把握しておく
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日本郵便やヤマトの「置き配補償制度」の内容をチェック
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クレジットカードに付帯する「動産保険」や「ショッピング補償」も確認
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利用しているECサイト(Amazon・楽天・Yahoo!など)の補償条件を把握

補償の有無を事前に把握しておく。日本郵便やヤマトの置き配補償制度の内容を確認し、利用中のクレジットカードに動産保険やショッピング補償が付いているかをチェック。
Amazonや楽天など、各ECサイトの補償条件もあらかじめ理解しておくと安心です。
④ ECサイトとの交渉
▶ 対策:被害届と証拠を整えて再送依頼や返金申請に備える
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被害届の受理番号や写しを用意(PDFまたは写真)
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ECサイトのカスタマーサポートに具体的な状況と証拠を提出
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マーケットプレイス出品者とのやりとりは記録を残す(メール・チャット)

被害届と証拠を整えて再送や返金申請に備える。被害届の受理番号や写しをPDFや写真で用意し、ECサイトのカスタマーサポートに状況説明と証拠を提出。
マーケットプレイス出品者とのやりとりはメールやチャットで記録を残しておくことが大切です。
▶ ヤマト運輸「置き配に関するご案内」 https://faq.kuronekoyamato.co.jp/app/answers/detail/a_id/23161
・配達記録、防犯映像、現場写真など、証拠をできるだけ集めて提出する
・地域の交番では口頭相談で終わってしまう場合もあるため、可能なら警察署へ直接行くのがおすすめ
・日本郵便では条件付きで最大1万円まで補償される制度も
▶ 日本郵便「置き配補償制度」 https://www.post.japanpost.jp/question/
・出品者がマーケットプレイスの場合は対応が異なるため、保証制度の適用範囲を要確認
▶ Amazon補償について(マーケットプレイス保証)https://www.amazon.co.jp/gp/help/customer/
▶ 楽天「安心ショッピングサービス」 https://event.rakuten.co.jp/anshin/
盗難防止のためにできること12選
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宅配ボックスを設置する
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鍵付きの折りたたみボックスの活用
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防犯カメラを玄関に設置(アプリ連動型が人気)
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センサーライトで夜間対策を強化
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配達時間帯をなるべく在宅時に指定する
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玄関以外の目立たない場所に置き配を依頼する
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PUDOやコンビニ受け取りに変更する
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▶ PUDOステーション(Packcity Japan) https://www.packcity.co.jp/pudo/
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リアルタイム通知をオンにする(アプリ通知など)
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高額商品は必ず手渡しにする
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ネット通販時に盗難補償のあるクレジットカードを利用
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地域の見守りネットワークに加入する
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置き配ステッカーなどの抑止グッズを活用する
経験者からのメッセージ
「置き配は本当に便利で、生活の中でも欠かせない存在になっています。でも、あまりにも油断していると、被害に遭ったときに悔やんでも悔やみきれません。
私は一度の被害をきっかけに、宅配ボックスと防犯カメラを取り付け、配達通知を即確認するようになりました。最初は面倒だと思っても、対策は“安心”を買うための投資だと感じています」
まとめ
置き配は、現代の暮らしにマッチした非常に便利なサービスです。しかし、その便利さの裏には盗難という重大なリスクが潜んでいます。だからこそ、正しい知識と適切な準備が必要です。被害が発生したときの対応を知っておくこと、そして日常的に予防策を講じておくことで、より安心して置き配を活用することができるでしょう。


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