1. 水没時に使える保険の全体像
自賠責(強制保険)
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補償範囲:相手方の人身損害のみ。自車の水没・浸水による損害は対象外。
任意保険の車両保険
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対象となる主な危険:台風・豪雨・洪水・高潮・竜巻などの水災。
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タイプ別の目安
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一般型:自損・当て逃げ含む幅広い事故+自然災害。
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エコノミー型(限定型):相手車両等との衝突は対象外でも、水災を対象とする商品が一般的(各社の設計により異なるため約款確認)。
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対象外の代表例:地震・噴火・津波(→後述のオプション)。
その他でカバーできる可能性
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身の回り品特約:車内の私物(スマホ・PC・ベビー用品など)の損壊・汚損を限度額内で補償。
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レンタカー/代車費用特約:修理期間中の足を確保。
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ロードサービス:レッカー・応急対応。等級に影響なし。
TIP:法人・フリート契約はルールが異なることが多いので、担当代理店か保険会社窓口に要確認。
2. 補償の受け方と支払イメージ
全損と部分損の基準感
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部分損:修理費用が車両保険金額(協定保険価額)未満 → 支払額=修理費 − 免責。
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全損:修理不能、または修理費が保険金額を上回ると判断 → 保険金額を限度に支払い(多くは免責不適用)。
等級(ノンフリート)への影響
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車両保険の請求:1等級ダウン+事故有係数期間の加算(通常1〜3年)。
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ロードサービス:等級不変(利用限度・対象範囲は各社で要確認)。
時価額と買替時のポイント
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年式が進んだ車は時価額が低くなりがち。全損支払い=買替費用の全額には届かないケースも。
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新価特約/車両新価保険があると、所定条件下で新車取得費用に近い水準までカバーできる場合あり(設定有無は商品による)。
3. 発生直後にやることチェックリスト
危険回避が最優先:冠水路や増水河川へは近づかない。救助要請が必要な場合は119/警察へ。
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エンジンをかけない・動かさない(2次故障の回避)
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安全確保のうえ写真/動画で記録(外観・内装・水位痕・ナンバー・周辺状況)
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保険会社に連絡(24時間受付アプリ/Webが主流)
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レッカー手配(保険のロードサービス or JAF)
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濡れた書類・電子機器は通電させない(乾燥優先)
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修理工場へ搬入→見積取得
NG例:ジャンプスタートで再始動、走行して自力移動、濡れた車内をヒーターで急乾燥(腐食・ショートの原因)。
4. 申請の流れと必要書類
標準フロー
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事故受付(日時・場所・状況)→ 2) レッカー搬送 → 3) 修理見積 → 4) 損害調査(必要に応じ実車確認)→ 5) 支払い。
提出が求められやすいもの
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事故状況のメモ(浸水の経緯・駐車場所の水位・道路状況など)
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被害写真(外装/内装/メーター部/水位痕)
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修理見積書(工場が作成)
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車検証のコピー、口座情報 など
罹災(りさい)証明の扱い
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保険金請求では原則不要。ただし、状況によっては被災証明等の写しの提出を求められるケースあり。
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住宅の公的支援や見舞金では罹災証明が必須のことが多い(用途が異なる)。
5. よくある質問(FAQ)
Q1. エコノミー型でも洪水の水没は補償される?
A. 多くの保険会社で水災は対象。ただし商品設計が異なるため約款・特約一覧で要確認。
Q2. 津波で水没したら?
A. 車両保険では原則対象外。オプションの地震・噴火・津波一時金特約などで備えるのが現実解。
Q3. 保険を使うと保険料はどれくらい上がる?
A. 目安は1等級ダウン+事故有係数期間の加算。修理額と将来の保険料増を損益分岐で比較するのが定石。ロードサービスは等級に影響なし。
Q4. 車内の私物(スマホ・チャイルドシートなど)は?
A. 身の回り品特約があれば限度額内で補償対象。未加入なら家財保険(特約)でカバーできる場合も(対象・免責要件に注意)。
Q5. 新車に近い補償にしたい
A. 新価特約(車両新価保険)の有無を確認。条件を満たすと新車取得に近い水準での補償が可能。
Q6. 法人名義の車は?
A. フリート契約(10台以上)などは別ルールが多い。契約者区分と商品仕様を要確認。
6. 今から付けておくと効く特約
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地震・噴火・津波 車両全損時一時金特約:車両保険の対象外リスクの穴埋め。
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レンタカー/代車費用特約:修理中の移動手段を確保。
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身の回り品特約:車内の私物をカバー(上限あり)。
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車両新価保険(新価特約):新車取得費用に近づける。
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ロードサービス拡張:レッカー距離・搬送先の自由度を拡大。
POINT:免責(自己負担額)の設定で保険料が変化。水災頻度の高い地域は免責を低めにする設計も検討余地あり。
7. 加入前・更新時のチェックポイント
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水災(洪水・内水氾濫・高潮)を補償対象にしているか
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エコノミー型でも水災対象か、または一般型に切替が必要か
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**免責金額(初回/2回目以降免責)**の条件
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代車・身の回り品・新価特約などの有無
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ロードサービスのレッカー距離/回数/搬送先指定の可否
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**一時金特約(地震・噴火・津波)**の金額と支払要件


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