町内会・自治会の退会方法と退会届の書き方を詳しく説明！（詳細版）

町内会・自治会の退会方法と退会届の書き方ガイド（詳細版）

町内会や自治会は、地域の住民がより良い生活環境をつくるために自主的に組織している団体であり、法律上の強制力はありません。そのため、加入や退会はあくまで任意であり、個人や家庭の判断によって自由に決めることができます。本記事では、町内会の退会を希望する方に向けて、スムーズに手続きを進めるための流れや書類の書き方、実際に使える例文などを詳しくご紹介します。

【退会手続きの流れとポイント】

担当者への退会意思の伝達

・自分が所属している班の班長や町内会長など、地域の役員に退会の意思を伝えます。

・電話や口頭でも構いませんが、後日のトラブルを避けるためにも、退会届などの書面で伝えるのがベストです。

・地域によっては、特定のフォームや用紙が指定されていることもあるため、あらかじめ確認しておきましょう。

退会届の準備と提出方法

・書面が必要な場合は、退会届を作成します。

・提出方法としては、手渡しのほか、郵送、自治会専用ポストへの投函、あるいは集会所での受付などが考えられます。

・提出後に受領の確認を取っておくと安心です。

【退会届の基本的な書き方】

退会届には特別な決まりはありませんが、最低限以下の情報を含めておくと、事務手続きがスムーズになります。

文頭のタイトル「退会届」
宛先：町内会長の氏名または役職名
本文：退会の意思と退会日、任意でその理由（簡潔に）
提出年月日
住所、氏名、押印、連絡先（電話番号など）

退会理由はあまり深く書く必要はなく、「一身上の都合」や「転居のため」などが一般的です。詳しく書いてしまうとトラブルや干渉の元になることもあるため、適度に曖昧にするのが無難です。

【退会届の例文 3選】

● 例文1：一身上の都合による退会

令和〇年〇月〇日

〇〇町内会 会長 〇〇〇〇 様

退会届

私こと、〇〇町内会を一身上の都合により、令和〇年〇月〇日をもって退会いたします。
今後とも皆様のご健勝と町内会のご発展を心よりお祈り申し上げます。

住所：〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
氏名：〇〇〇〇（印）
電話番号：〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

● 例文2：転居による退会

令和〇年〇月〇日

〇〇町内会 会長 〇〇〇〇 様

退会届

このたび、転居のため、〇〇町内会を令和〇年〇月〇日をもって退会させていただきます。
短い間でしたが、大変お世話になりました。今後の町内会の益々のご発展をお祈り申し上げます。

住所：〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
氏名：〇〇〇〇（印）
電話番号：〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

● 例文3：家庭の事情による退会

令和〇年〇月〇日

〇〇町内会 会長 〇〇〇〇 様

退会届

誠に勝手ながら、家庭の事情により、〇〇町内会を令和〇年〇月〇日をもって退会いたします。
関係者の皆様にはご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

住所：〇〇市〇〇町〇丁目〇番地
氏名：〇〇〇〇（印）
電話番号：〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇

【退会にあたっての注意点】

・未納の会費がある場合：
退会時に精算を求められることがあります。過去に納めた分は返金されないのが一般的です。

・地域サービスの制限：
町内会が提供しているごみ収集所の利用、防犯灯、見守り活動などの地域サービスが利用できなくなる場合があります。

・再加入のルール：
将来再び加入したいと考える場合、地域によっては制限や手続きが必要なこともあります。退会時に再加入について確認しておくと安心です。

・近隣住民との関係：
退会することで周囲との関係性に影響が出る場合もあるため、誠実な対応を心がけましょう。

「ごみ出しに1万5000円」町内会の退会者に命じられた利用料！福井地裁の判決が突きつけた“地域崩壊”の危機とは

ある日突然、当たり前のように使っていたごみ収集所が使えなくなったとしたら――。福井県で起きた、町内会を退会した男性が「ごみ収集所を使う権利」を裁判で訴え、勝ち取ったというニュースは、ひとつの“ご近所トラブル”を超え、都市生活の基礎構造そのものを揺さぶっている（『福井新聞』2025年4月17日付け記事）。

　判決の要点はこうだ。裁判所は、退会者がごみ収集所（以下、ごみステーション）を使用するには

「年1万5000円」

の負担が適切であると認定した。利用拒否は認められないという判断である一方、無料ではない。これは単なる金銭の話にとどまらず、都市の基礎サービスを誰が、どのように維持し、支えるのかという問いかけそのものだ。

出典：merkmal