【備蓄米】古古古米は家畜肥料になる米!味は大丈夫なの?
近年、物価上昇や災害への備えとして「備蓄米」の活用が話題となっています。その中でも特に注目されているのが“古古古米”です。名前の響きだけでもインパクトがありますが、実際にどのようなお米で、食べても問題ないのか?この記事ではその疑問にお答えしていきます。
古古古米とは何か?
古古古米とは、収穫から3年以上が経過した古いお米のことを指します。例えば、2021年産のお米は2025年には古古古米と呼ばれるようになります。通常の家庭では1年以内に食べ切ることが多いため、3年以上も経過したお米が出回ること自体が稀です。
このような古い米は、政府や自治体が災害備蓄用にストックしていた備蓄米の入れ替えの際に発生します。食品ロス削減の観点からも再利用が求められています。
また、備蓄米の管理は国の「国家備蓄制度」に基づいて行われており、品質保持のために冷暗所で厳密に管理されています。ただし、時間の経過とともに風味や食味の低下は避けられないため、3年を超えた段階で入れ替えられるのが一般的です。
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【FNNプライムオンライン】一部抜粋
放出の備蓄米は2021年産の「古古古米」も…小泉農水相「5キロ2000円台」発言に期待と疑問の声 米価格の行方を探る 福岡小泉農水相は26日、随意契約で備蓄米30万トンを放出する方針を明言しました。
米の価格は下がるのでしょうか、そして販売店はどのように受け止めているのでしょうか。
福岡市西区で米穀店を営む西嶋幸弘さん。
◆姪浜小田部米穀店 西嶋幸弘さん
「いま全体で4トンぐらい全体的にはあるが、これは半月くらいで無くなってしまうので、普通であればここすべて玄米で埋まっている。全然ない方です。けっこうひっ迫しています」厳しい経営状況の中、いま西嶋さんが思うのが…。
◆姪浜小田部米穀店 西嶋幸弘さん
「なぜ2000円なのか、そこまでちゃんとテレビ越しに見る方にクリーンに伝えてほしいという思いはある」西嶋さんが発した「2000円」という言葉、実は23日…。
◆小泉 農水相
「前向きなスタートをするには、今のこの異常な高騰はまず冷まさなきゃいけない。そういった思いで今回2000円、こういった形をとらせていただいた」小泉大臣は、業者を選んで契約する随意契約で放出する備蓄米に経費を乗せ、店頭価格が2000円台となるよう売り渡す方針を明言しました。
備蓄米はこれまで競争入札で最も高い価格を提示した業者に売り渡されていました。
これまでに放出された備蓄米は合わせて約31万トンで、そのうち約95%をJA全農が落札しています。
また1回目と2回目で放出された備蓄米のうち、4月27日までに小売業者に渡った備蓄米はわずか7%ほどにとどまっています。
一方、今回の随意契約ではあらかじめ政府が任意で業者を決定し、小売店などと直接契約します。
対象は大手の小売業者を想定していて、地方に運ぶ輸送費を国が負担することで2000円という価格を実現するとしています。
◆街の人
「安くなるのは確かにうれしい。小泉さん頑張ってほしいです。期待しています」「うれしいですよね。やはり値下がりは少しでも早く期待しているんですけど」
街では“小泉効果”をはやくも期待する声があがる一方で…。
「2000円ってムリなんじゃないの」
「本当にできるのかなっていうところです。やっぱり口だけみたいなことにならなければいいなって感じです」
と実現を疑問視する声も聴かれました。
そうした中、小泉農水相は26日に…。
◆小泉 農水相
「一層のスピード感と危機感を持ってコメの価格についての国民の皆さまの不安を払拭していく。そのような強い決意のもと、事務方とも連日議論しながら具体的な内容を取りまとめました」今回の随意契約では2022年産が20万トン、2021年産が10万トンの合わせて30万トンの備蓄米が放出されることになりました。
売り渡し価格は60キロあたり税抜き平均で1万700円で、一般的な経費を乗せた店頭価格はこれまでの在庫分とブレンドしない場合、5キロ当たり2000円ほどとなる水準だということです。
◆姪浜小田部米穀店 西嶋幸弘さん
「見る人が見ないとわからないような見え方。僕が米屋じゃなかったら多分、『安くなった』としか思わない。はっきりと古古米(2022年産)だとか、小泉さんが言うことに意味がある」昔から米作りが盛んな福津市本木地区。
生産農家の桑野由美さんは早場米の田植えを終え、いまは普通米の準備を進めています。
◆コメ生産農家 桑野由美さん
「今年、米が足りないという事で、少しでも早く田植えをしました。品種はコシヒカリ。次が6月田植えで、10月に収穫できる予定です」桑野さんは安さを求める消費者の声に理解を示しつつ、事実上、政府がコメの価格を決めることに疑問を感じています。
それは、肥料や燃料費など生産コストは年々上昇していて出荷価格に上乗せしなければ、経営を持続することは難しい現実があるからです。
最終的にはさまざまな価格帯のコメの中から消費者が自由に選ぶべきだと考えています。
◆コメ生産農家 桑野由美さん
「例えば、子供がたくさんいて質より量という人は1000円台とか2000円台のコメがあってもいいと思う。1キロ1000円のコメを買う人もいるかもしれない。それは選択、消費者が選ぶ時代だと思う」米の価格抑制と安定供給の道筋をどうつけるのか、新大臣の手腕が問われています。
放出される備蓄米は「古古米」と「古古古米」
小泉大臣が26日、発表した備蓄米放出の新しい方式を詳しく見ていきます。
まずは時期、早ければ6月上旬にも店頭に並ぶ見通しです。
そして価格は、利益や経費を上乗せした店頭価格は、税込みで5キロ2160円程度になるそうで、現在の平均価格のほぼ半分です。
そして、備蓄米の収穫時期ですが、放出される30万トンは2022年と2021年に取れた米ということなので「古古米」と「古古古米」です。
これらを踏まえ、2週間後のスーパーの棚をイメージしてみます。
まずは3年前と4年前にとれた備蓄米が5キロ2160円で並びます。
その隣に、去年とれた一般の銘柄米が現在の水準なら4200円程度で並ぶことになります。
この備蓄米の安さにあわせて一般の銘柄米もすぐに安くなるかというと、専門家によるとすでに高値で仕入れた米なので「それはない」とのことでした。
出典:放出の備蓄米は2021年産の「古古古米」も…小泉農水相「5キロ2000円台」発言に期待と疑問の声 米価格の行方を探る 福岡|FNNプライムオンライン
なぜ家畜の飼料や肥料に?
古古古米は、長期間の保管によって品質が劣化していることがあり、特有のにおいや味の変化(いわゆる古米臭)が生じます。そのため、直接食用として販売されることは少なく、多くは家畜用の飼料や農業用肥料に加工されるのです。
特に畜産業では、飼料用米として古古古米を活用することで、輸入飼料に依存しない国産飼料の自給率向上にもつながっています。また、有機肥料の一部として活用されることで、環境負荷の少ない農業循環の一端を担っています。
ただし、「食べられない」というわけではありません。保管状態や精米のタイミングによっては、十分に食用としての利用も可能です。
なぜ家畜の飼料や肥料に?
古古古米は保管期間が長いため風味やにおいが劣化し、主に家畜飼料や肥料に使われますが、適切な保存と処理をすれば食用も可能で、国産飼料の自給率向上や環境負荷の軽減にも貢献しています。
古古古米の味は大丈夫?
問題の「味」についてですが、炊飯するとどうしても香りや風味が落ちてしまいがちです。特に「古米臭」と呼ばれるにおいが出ることがあります。
しかし、以下のような工夫をすれば、美味しく食べることもできます:
再精米をする:酸化した表面を削り取ることで、においや変色を軽減できます。
水加減を多めにする:水を通常より多めにして炊くことで、パサつきを和らげます。
日本酒や少量の塩を加える:風味が改善され、臭みが気になりにくくなります。
料理に工夫する:チャーハンやカレーなど、味の濃い料理に使うと違和感が少ないです。
炊き込みご飯にする:具材の旨味と合わせることで、においを感じにくくなります。
圧力鍋で炊く:短時間でふっくらと炊け、風味も閉じ込められやすくなります。
また、一部の農家や家庭では、あえて古古古米を玄米のまま炊いたり、精米してから使用することで
「もったいない精神」を体現している例もあります。
実際に食べた人の声
SNSやブログなどでは、古古古米を食べた人の声も散見されます。
「思ったより普通だった。味付きご飯にすれば全然気にならない」
「水加減を間違えると硬くなるので注意」
「日本酒を少し入れたら甘味が出て美味しく炊けた」
このように、ちょっとした工夫でおいしく食べられる可能性が高いということがわかります。
食品ロスの観点から見た意義
古古古米の活用は、食品ロス削減の取り組みにも繋がります。賞味期限を過ぎたとしても、安全に食べられるものを破棄するのではなく、有効に活用する姿勢は、持続可能な社会の実現に向けた大切な一歩です。
消費者としても、「新米でないとダメ」という価値観を少し変えて、こうしたお米も選択肢に入れてみると良いかもしれません。
フードバンク団体などでは、古古古米を炊き出しや支援活動に活用している例もあり、経済的に困難な人々への支援手段にもなっています。こうした活動に参加したり、寄付することで社会貢献にもつながるでしょう。
古古古米の活用は食品ロス削減に貢献し、持続可能な社会の実現にもつながります。新米にこだわらず活用する姿勢や、フードバンクでの支援利用も社会貢献の一環です。
(参考:消費者庁「食品ロス削減の取り組み」) https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/information/food_loss/
古古古米の今後の可能性
古古古米はこれまで「捨てられるもの」という印象が強かったかもしれませんが、近年では価値の再評価が進んでいます。たとえば:
・学校給食での一部活用
・地方自治体による地域フードバンクとの連携
・輸出用の加熱加工食品の原料
こうした取り組みを通じて、古古古米は単なる「古い米」ではなく、循環型社会における資源としての位置づけが高まりつつあります。
まとめ
古古古米は、たしかに品質や味において新米には劣りますが、工夫次第で美味しく食べることも可能です。家畜用や肥料として再利用される一方で、人の食用としても一定の価値が見直されています。
また、食品ロス削減や国産飼料の推進、社会福祉支援の観点からも、今後ますます注目される存在になるといえるでしょう。
大量廃棄されるよりも、工夫して活用することが、これからの時代に求められる賢い選択ではないでしょうか?
※注意:消費にあたっては、保存状態や精米日、においなどを確認し、信頼できる情報元からの購入をおすすめします。
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